リアルタイムで連載を知らなくても、「ベルサイユのばら」の名前を知っている人は多い。
女性誌の「好きな漫画は?」に今もランキング入りするこの作品は、
なんともう40年以上前に連載されていたもの!
宝塚で繰り返し上演され、アニメや実写映画にもなり、
電子書籍のハシリとして公開された時は、何故か男子学生の読者が増えたとか。
壮大な歴史ロマン!との受け止めも多かった。
この「ベルサイユのばら」が2014年に「エピソード編」として4作が
新しく、池田理代子センセイによって描かれている。
ベルサイユのばらエピソード編
この本で描かれるのは
- アンドレ編
- ジェローデル編
- フェルゼン編
- アラン編
…の4つ。
ネタバレしない程度にご紹介しよう。
アンドレ編
まだ8歳のアンドレから話がスタート。
オスカルに影のように寄り添い、支えてくれるアンドレ。
その彼がオスカルに会う直前、ばあやが迎えに来たあたりから話がスタート。
アンドレの幼なじみで、彼にずっと思いを寄せ続けていた女性がいて、
その女性というのが実は…というお話。
フランス革命でアンドレが命をおとした後、
ばあやがこの女性を探しだして会いに行き、思い出のリボンを渡す。
…ばあや、孫にもオスカルにも奥様にも先立たれて…かわいそう。
このばあやが帰った後、話がまた2転、3転…。
ラストの1ページで救われる思いがするエピソード。
ジェローデル編
本編でできていたジェローデルは、なんともキザで自信家。
でも、家柄もよくお金持ち、(一応設定としては)ハンサムで
仕事もできて、しかも次男!という、
現代社会の婚活女子にはとっても魅力的な男性。
…ということもあってか、(私としては意外だけど)人気のキャラ。
宝塚でもジェローデル編として上演されていたらしい。
たしかに、このエピドード編での彼は魅力的。
家柄がいいことを盾に急にオスカルの結婚相手に名乗りを上げた
アンドレの敵キャラ、といった本編のイメージだったけれど、
実は彼も幼い頃からオスカルを見つめていた、
というエピソードも出てきた。
また、けっこう幼少期は苦労してるのね、というエピソードも。
一番、本編と印象が変わったのはこのジェローデル。
フェルゼン編
実在の人物である、スウェーデン貴族フェルゼン。
本編でも、このエピソード編でも、とても魅力的な男性として描かれる。
マリー・アントワネットからもオスカルからも想いを寄せられ、
オスカルはフェルゼンへの想いを断ち切るためにドレスまで着る…
というエピソードも本編にはあった。
このエピソード編では、
王妃マリー・アントワネットの処刑シーンから話がはじまる。
当初、王族の命まで奪うことは躊躇していた民衆。
でも、国を捨てて逃亡することを選んだヴァレンヌ逃亡が、
ルイ16世とアントワネットの運命を変えることになった。
2人と近親者は処刑、皇太子は死亡、
そして一人残った皇女はアントワネットの故郷、ウィーンへ。
そして、そのウィーンへフェルゼンが大使として赴く…というとことまで。
アラン編
「ヤンキーだが男気にあふれ、いったん惚れ込んだ相手には命をかける」
というったタイプのアラン。
本編の登場後しばらくは
オスカルにここまで反発&ひどいことをする奴がいるか?!というキャラだった。
しかし、実は愛情あふれ、信じた相手には自我を捨てる。
それが本当に極まったエピソード。
この展開は、実際に読んで欲しいので、ここでは詳細は一切書かない。
ただ、オスカルの姪っ子、おてんば娘のル・ルーがとっても素敵に登場する♪
ということだけ伝えておきたい。
このエピソードがイチオシ!!ぜひご一読を。
坂本 実千代
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